不動産編(2)後から後悔しない!住宅の選び方・予算の考え方

不動産

昨今、原材料の高騰などにより、特に都市部において住宅価格が年率3~4%上昇することが見込まれています。また、日銀は金融緩和政策を変更し、マイナス金利をゼロ金利にしました。さらに今後の追加利上げも予想させており、それに伴い、住宅金利の上昇も予想されています。

一方で、人生で最大の買い物である住宅を、「なんとなく買えそう」で購入する人も多いのではないでしょうか?そこで、ここでは、購入してから後悔しないように、住宅の選び方、予算の考え方を検討します。

どのような住宅を購入するか考える

さて、住宅を購入しようと思ったら、まず自分と家族にとって、理想の住宅はどのような住宅なのかを考えていかなければいけません。

・マンションか一戸建てか
・一戸建てなら建売か注文住宅か
・新築か中古か
・どんな間取りが理想か
・狭くても都心部か 少しでも広い郊外か

等々 を考えることになります。また将来、両親と同居する可能性があるのか、転勤の可能性があるのかも考慮に入れなければいけません。子供がいる家庭は、学校のことも考慮に入れる必要があるでしょう。最後は、家族全員が納得して物件を決めることが大切です。

購入できる物件の予算を算出する

さて、買いたい物件のイメージができれば、次はいくらなら買えるかを考えます。
買いたい物件の近隣の家賃相場を参考に、自分が毎月払える額で借入可能なローン金額を計算してください。
参考までに「物件価格は年収の5倍まで」とか書いているサイトもあります。また毎年の返済負担率は「年収400万円未満で30%以下、年収400万円以上で35%以下」といった指標もありますが、余裕をみるならもう少し低い割合がいいと思います。因みに私は住宅ローンシミュレーションに以下のサイトをよく使っています。

住宅保証機構㈱ 住宅ローンシミュレーション
https://loan.mamoris.jp/

では例で計算します。年収:700万円  元利均等、35年ローン、
支払い可能額:15万円/月(返済負担率 25.71%)金利:固定 1% とすると借入可能額は住宅ローンシミュレーションを使って5,313万円と計算されます。これに頭金を足したものが購入可能額となるのですが、以下の点に注意が必要です。
1)諸費用が必要(新築で取得価格の3~5%、中古で6~8%)
2)毎年税金が発生する(固定資産税、都市計画税等)
3)マンションのケースは管理費や修繕積立金が必要(一戸建ても将来的には修繕費が発生)

例として、一戸建ての新築購入のケースを考えます。
 1)諸費用5% 2)18万円 3)なし
と仮定すると

2)より 18万円÷12か月=1.5万円   支払い可能額15万円→13.5万円
借入可能額:5,313万円→4,782万円に減額。
さらに、1)で諸費用が5%とすると
4,782万円÷1.05≒4,554万円 
頭金が0円だと、購入できる物件は4,554万円ということになります。
マンションの場合は修繕積立金や管理費なども入れば、購入可能額はもっと少なくなります。

注)金利は1%の固定で計算しています。金利の変動によって購入できる価格は変わります。

物件価格から必要な頭金を算出する

今度は、買いたい物件価格が決まっている場合はどうでしょうか?この場合、物件価格から借入可能額(銀行から借りられるという意味ではなく、無理なく返せる金額)を引き、足りない分は頭金で用意します。
仮に6,000万円の一戸建て物件を購入したいとすると

頭金=物件価格+諸費用ー借入金額
1)より諸費用が6,000×5%=300万円

上の例と同じ年収、借入期間、金利だとすると、
6,000万円+300万円ー4,782万円(上記の諸費用を引く前の金額)=1,518万円 となり、必要な頭金は1,518万となります。

まとめ

住宅の選び方から、購入できる予算の算出方法、物件価格から必要な頭金を算出する方法を見てきました。意外に購入できる物件の価格が高くないと感じられたのではないでしょうか?しかし、無理をして購入するのは危険です。上記を参考に無理のない予算計画を立ててください。

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